特集アジアへの進出企業

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昨今、日本企業のグローバル展開はメディアでクローズアップされたり、様々なニュースでも何かしらの話題がでたりと、私たち日本人の間でも当たり前のように感じられていると思います。

 

しかし、実際に海外に進出している企業数は7万5千社程度です。

日本の総企業数400万社以上の中で、たった7万5千社程度しか海外進出をしていません。

この数字を多いと思った方もいれば、意外に少ないと思った方もいると思います。

それでは、その7万5千社は海外のどの地域に進出している企業が多いのでしょうか?

実は70%の企業がアジア諸国に進出しています。

海外進出企業のうち70%企業が進出するアジア諸国。

今回はその中でも著しい経済発展が進んでいる、ASEAN諸国の魅力やメリットについて見ていきましょう。

 

Ⅰ.ASEAN地域の経済成長

2018年の時点で、ASEAN10か国の総合計人口は約6.5億人、名目GDPは3兆米ドルとなっており、過去10年間で約2倍へと拡大しました。

2019年の名目GDPは3.2兆米ドルと伸びており、このコロナ禍の中で過去20年の中で最大の落ち込みとなった2020年でさえも3兆米ドルを維持しています。

現在はようやく回復基調を見せてきており、コロナ前の成長推移に戻り平均5%の成長が

予測され、2030年にはASEAN全体のGDPは現在の約2.5倍の規模に成長すると見込まれています。

今後はASEAN諸国で、各国政府主導によるインフラ整備が拡大していく中で、大きなビジネスチャンスが広がっていくことが確実視されており、これらはASEANの魅力の一つと言えます。

 

 

Ⅱ.拡大する販売市場と日本ブランド

ASEAN市場は製造拠点と消費市場としての魅力の双方が向上しています。

総人口6.5億人の中で、若年齢層の高い労働力に加えて、一定の購買力を持った中間所得者層が増えており、今後も拡大すると予測されています。

また、ASEAN地域では、日本はイメージ高く評価されており、日本製品に対する信頼性やブランドに対する人気がとても高い事もアジア進出の魅力の一つと言えるでしょう。

 

Ⅲ.地理的関係と、ビジネス環境

ASEAN地域は日本からは短時間で移動でき、ほぼ時差が無い事から地理的なメリットが大きいと言えます。

またビジネス環境として、ある程度の高い英語力を持つビジネス層が多く、英語でのビジネスを行う事が可能であるため、言語のハードルが低い環境も大きなメリットと言えるでしょう。

 

 

ASEAN諸国の中で躍進するインドネシア

それでは、そんなASEANの中で具体的な国の実情としてインドネシアの事例を紹介します。

 

「JETRO」のレポートによると2019年11月の時点でインドネシアへの進出がWeb上で確認できている日系企業は、1489社ありました。

業種の内訳としましては、「製造業:871社」、「非製造業:618社」となっております。

 

製造業がインドネシアに進出している大きな要因としましては、やはり人件費の安さと経済特区にあると思います。

一つ目の人件費について、日本とインドネシアの平均賃金を比較してみると、ジャカルタ都市部であっても1/5~1/6程度となっており、日本と比べ人件費をこれほど抑えられる事は大きな魅力です。

そして経済特区についてですが、インドネシアには2019年の時点で全国に11か所の経済特区があります。

インドネシア政府は、経済特区内の産業に対して、財政的及び非財政的優遇措置を提供しています。特定の条件を満たせば、最大25年間にわたって約20%~100%の減税対象となるほか、原材料の輸入に対する付加価値税が免除されます。

さらに、経済特区に投資する外国人投資家は資産を所有し、居住許可を得る事も出来ます。

これらは、企業にとっては非常に大きなメリットであり魅力となる事であり、日本企業だけでなく、欧米諸国の企業もインドネシアに進出するきっかけとなっています。

 

次に非製造業がインドネシアに進出する大きな要因は、やはり高い経済成長性と市場規模をみこしての進出となっております。

これらは非製造業だけでなく製造業も含めてですが、実に83.4%の日系企業がインドネシア進出のメリットとして挙げており、ASEAN諸国の中でも最も高い比率でのアンケート回答を得られています。

回答を得た日系企業は、前年比で業績が悪化している企業が多いにも関わらず、市場規模・経済成長性をメリットとする背景には、2030年までに人口が約3億人に達し、上位中間所得層(世帯当たり可処分所得1万5000米ドル以上~3万5,000米ドル未満と設定)が約1000万世帯増加するといった予測があるからと考えられます。

 

私たち日本国内だけの市場では、どうしてもニッチマーケットになってしまいます。

例えば販売製品そのものもニッチ製品であったとしても、海外マーケットを視野に入れて展開すれば、グローバルニッチマーケットとなり、それなりの大きさの市場になってきます。

 

販売戦略を考えるうえで、グローバルニッチマーケットを狙う事はより、勝算が膨らみますので、是非海外進出を考えてみては如何でしょうか?

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